お香文化を未来の子どもたちへの贈り物として、
世界へ届けていきたい。
香源は、1937年に祖父・菊谷重雄が名古屋でお香の地域卸として創業しました。1953年には自社でお焼香用の炭「美芳香炭」を開発し、現在も国内シェアの約70%を担っています。私が入社した1989年に祖父は他界しましたが、その志を受け継ぎながら、私自身の探究心から香木の原産地へと足を運ぶようになりました。ボルネオ島のジャングルをはじめ、年間100日以上を世界各地で過ごしながら希少な香木を探し求めた日々が、今日の香源の礎となっています。
1999年、業界で初めてお香専門のECサイトを立ち上げました。「文章では香りは伝わらない」と周囲に言われた時代でした。しかし私は、香りを言語化するための独自の表現を編み出しました。甘い・辛い・濃い・薄い・古典的・ピュア——そうした言葉でお客様との「共通の香りの源」をつくることで、見えないはずの香りをECで届けることができると確信しました。「香源」という名には、"日本のお香の情報発信源"という想いが込められています。
日本のお香は、インドを起源に仏教とともに伝わり、この国で1500年をかけて独自の発展を遂げてきました。繊細で上品な香り、高い安全性——これは日本のお香が世界で評価される理由でもあります。平安時代には自分だけの香りを調合して自己表現を行う「薫物」の文化があり、後に「香道」という芸術へと昇華されました。お香は単なる芳香ではなく、日本人の精神性と深く結びついた文化なのです。
その文化を未来へ継承するために設立したのが、一般社団法人 お香リカレント学院です。香木の歴史・知識・調合・文化を体系的に学ぶことができ、卒業後は「香師」として自ら講座を開いたり、材料調達のルートを持って活躍される方も少なくありません。また、近畿大学との共同研究を通じて、香りが脳に与える作用についての科学的な解明も進めています。アルツハイマー型認知症の早期発見への応用可能性も報告されており、お香の文化的・科学的な価値はこれからも広がっていくと信じています。
お香がある暮らしは、日本文化そのものです。ご家族でご来店いただき、子どもたちがそれぞれ好みの香りを選んでいく光景は、見ていて心が和みます。仏壇離れによってお香が身近でなくなってきた今だからこそ、1500年続くこの文化を絶やさず次の世代へ、そして世界へと届けることが私たちの使命だと考えています。
株式会社 香源 代表取締役社長
一般社団法人 お香リカレント学院 代表理事
菊谷 勝彦

1988年3月
愛知大学 経済学部 卒業
1988年4月
日本少林寺武道専門学校 高等師範科 入学(少林寺拳法 修行)
1989年3月
同校 高等師範科 卒業
1989年4月
菊谷生進堂(現・株式会社香源)入社。香木原産地調査のため年間100日以上の海外渡航を開始(〜2020年)
1999年
業界初のお香専門ECサイト「kohgen.com」を開設
https://www.kohgen.com
2004年
株式会社香源 代表取締役社長 就任
2008年〜
金城学院大学 非常勤講師(年間約17講義、現在も継続)
2012年
一般社団法人 日本香鑑定士協会(現・お香リカレント学院)設立
2020年
一般社団法人 お香リカレント学院 代表理事 就任
2002年
六本木ヒルズ講演(日本経営合理化協会主催)
2010年
フランス(パリ〜カンヌ)お香普及活動 全10公演
2011年
日経BP社「事業承継実践塾 第二期」登壇
2015〜2018年
スモールサンゼミ 全国10都市以上で登壇(テーマ:伝統と革新の経営実践)
2016年
立教大学 池袋キャンパス「日曜大学」登壇
2022年
国土交通省 BCPセミナー 登壇
2025年
愛知中小企業家同友会(テーマ:Redefinition 〜付加価値向上のために〜)
1999年〜
愛知中小企業家同友会 会員
2009年
経済産業省 クールジャパン中国推進プロジェクト 参加
2016年〜
近畿大学との共同研究(香りと脳の関係・認知症研究)5年以上継続

日経BP・スモールサンゼミ・立教大・国土交通省など全国各地で「伝統と革新の経営実践」をテーマに登壇
金城学院大学にて2008年より年間約17講義を継続。次世代へのお香文化・経営の継承
フランス・カナダ・中国など各国での普及活動。ニューヨーク・パリ・スイスへの越境EC展開
落語会「香源亭」を2014年より主催(2026年第9回)。香りと日本芸能の融合による文化発信
お香リカレント学院を主宰。「香師」資格制度の確立と普及。家康公の香り再現など歴史研究も支援
近畿大学と5年以上にわたる「香りと脳」共同研究。認知症早期発見・精神疾患領域への応用研究