敷地のなかは異空間「大名時計博物館」に行ってきました
谷根千ガイド2018年11月4日

敷地のなかは異空間「大名時計博物館」に行ってきました

住所:〒110-0001 東京都台東区谷中2-1-27 Googleマップ
アクセス:東京メトロ千代田線「根津駅」「千駄木駅」、
東西めぐりん「11-特養ホーム谷中」「14-谷中小学校」「7-谷中清水町公園」からどうぞ。
開館期間:1月15日~6月30日、10月1日~12月24日
開館時間: 10時~16時
お問い合わせ:03-3821-6913
入館料:大人300円、大学・高校200円、中学・小学100円 ※団体割引20名以上1人50円引

一歩踏み入れたら異空間

静かな住宅街に高い塀で囲まれた広い敷地。門は開いているものの、あまりにもひっそりとしているので、入るのに少し躊躇してしまいました。門前には「勝山藩下屋敷跡」の石碑。下屋敷とは大名屋敷のひとつで、本邸である上屋敷に対し、別荘として用いられていたお屋敷だそうです。江戸近郊では、四谷、駒込、下谷、本所などに多くあったようです。もともとここは勝山藩の別荘屋敷だったといことですね。

門は開いていてウェルカムな感じですが。。

恐る恐る中に入り、うっそうとした木々の中を抜けると博物館が見えてきました。とても静かな館内には大名時計がひっそりと展示されていて、仕掛け時計の音と、床がきしむ音しか聞こえてきません。初めて見る大名時計の姿はとても新鮮で、その存在感に惹きつけられてしまう人も多いのではないでしょうか。大小さまざま形をした時計が種類ごとに展示されており、時計の歴史から、和時計、不定時法などの解説が詳しくされていました。

大名時計博物館敷地内

うっそうと生い茂った木々の間には石像の姿も

この大名時計の数々は、故上口愚朗さんが生涯にわたり収集したものです。上口愚朗さんが江戸時代の貴重な文化遺産を長く保存するために「財団法人上口和時計保存協会」を設立し、ご子息の上口等さんが昭和49年に「大名時計博物館」を開館されたそうです。

大名時計博物館館内様子

残念ながら館内は撮影禁止だったためパンフレットから館内の様子をどうぞ

大名時計ってどんな時計?

大名時計とは江戸時代に大名お抱えの御時計師達が、長い年月をかけて手作りで製作した時計のことです。時計自体はもともと天文20年(1551年)ポルトガルからやってきたフランシスコ・ザビエルが鉄砲と共に伝えたと言われています。しかし当時の日本では24時間定時法を使っていなかったため実用性が無く、その後、日本の不定時法に合わせて改良された時計のことを和時計・大名時計と言うそうです。江戸時代、時計はとても高級品だったそうで、大名や豪商しか持てなかった権威と気品を高めるステータスアイテムだったようです。

櫓大名時計

代表的な櫓型の大名時計

現在は1日を24等分した時刻(定時法)を使っていますが、江戸時代には1日を12等分に分ける不定時法というものを使っていたそうです。夜明けから日没までを6等分。日没から夜明けまでを6等分。1つの単位を「一時(いっとき)」と言い、夜明け、日没は季節によって時間が変わるため、その一時の単位自体を長くしたり、短くしたりして調節していたそうです。それでも当時の人々は不便なく生活していたというから驚きです。江戸の庶民は時計を持てなかったため、各地で指定された「時の鐘」の音で時刻を知っていたそうです。

大名時計博物館外観

時が止まっているような不思議な雰囲気の博物館でした

私たち人間の体内には「時計遺伝子」とやらが備わっているそうなので、休みの日は時計を見ずに生活し体内時計を鍛えてみてもいいかもしれません。
住所:〒110-0001 東京都台東区谷中2-1-27 Googleマップ
アクセス:東京メトロ千代田線「根津駅」「千駄木駅」、 東西めぐりん「11-特養ホーム谷中
14-谷中小学校」「7-谷中清水町公園」からどうぞ。
開館期間:1月15日~6月30日、10月1日~12月24日
開館時間: 10時~16時 お問い合わせ:03-3821-6913
入館料:大人300円、大学・高校200円、中学・小学100円 ※団体割引20名以上1人50円引

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