徳川家康公由緒の格式と伝統ある名刹「本山谷中 瑞輪寺」
瑞輪寺 基本情報
住所:〒110-0001 東京都台東区谷中4丁目2-5 Google Map
アクセス:東京メトロ千代田線「根津駅」「千駄木駅」、JR・京成「日暮里駅」からどうぞ
電話番号:03-3821-4373
HP:https://jiunzan.zuirinji.nichiren-shu.jp/
「瑞輪寺(ずいりんじ)」は慈雲院日新上人が開山、徳川家康公が開基した谷中の名刹です。日新上人は、徳川家康公の幼少時代の学問教育の師範であり、甲州の身延山にて人の道を説いたとされています。その際、感謝と御礼として開基の約束をし、徳川家康公が天下統一を果たした後、天正19(1591)年に身延山久遠寺の布教所として日本橋馬喰町に瑞輪寺が創建されました。その後、類焼によって焼失し、神田に移転しましたが、そこでも類焼の被害を受け、慶安2(1649)年に谷中に再建築され現在に至ります。
徳川家康公ゆかりのお寺ということで、本堂や境内の至る所に「葵紋」を見ることができます。
境内のご案内
本堂
本堂は江戸開府400年を記念して、2004年(平成16年)に大修復をされたそう。本堂上部には龍の木彫り彫刻がありますが、龍神様は水をつかさどる神様とされ、本堂を火から守ってくれています。
東京七面山
七面山(しちめんざん)とは、日蓮宗総本山、身延山久遠寺や法華経を守護するとされる「七面大明神」を祀った信仰の山のことを言います。瑞輪寺の七面山堂に祀られている七面大明神は、1696年(元禄9年)に養真院日住上人によって勧請(かんじょう:仏の分霊を請じ迎えること)されたもので、このお堂は1959年(昭和34年)に智修院日見上人によって作られました。
祖師堂
正面に祀られている御祖師様は、江戸十大祖師のおひとりで「除厄・安産飯匙(しゃもじ)」の祖師と言われています。日蓮大聖人に妻の難産を救われた関善左衛門は、恩返しのため日蓮大聖人の御尊像をつくり、谷中に善性寺を建立しました。以来、除厄安産のご利益を求めて多くの庶民の信仰を集めたそうです。その御尊像が、感応寺を経て300年ほど前に、瑞輪寺に泰安され現在にいたります。江戸十大祖師とは、江戸にある10か所のお祖師様(日蓮大聖人)が祀られている日蓮宗寺院」を参拝する民間信仰のことで、江戸の庶民の間ではとても人気があったそうです。
鐘楼堂
鐘楼(しゅうろう)とは、寺院内の時を告げる梵鐘(ぼんしょう)を吊した場所のことを言います。祖父の徳川家康公を慕っていたという家光公は、祖父を想っての寄進だったのでしょうか。
客人稲荷大明神
瑞輪寺の客人稲荷様は、お釈迦様が民を救済するために菩薩の姿となって現れたとされる、法華経の御守護神と言われています。一般的なお稲荷様のご利益は「五穀豊穣」ですが、客人稲荷様は「商売繁盛」であったり「千客万来」とされています。ご商売をされている方は、ぜひ忘れず参拝しておきましょうね。
大久保主水墓
大久保主水のことを皆さんはご存知でしょうか。本名を大久保藤五郎忠行といい、元々は徳川家康公に仕えていた小姓(武士)でした。戦の中で負傷し足が不自由になった忠行は、もともと好きだったお菓子作りを生業として仕えていましたが、家康公が江戸に移る際問題視していた江戸の恵まれない土地、そこに上水を作る計画で、お菓子職人の忠行が大抜擢されました。何故なら、お菓子を作る者は、良質な水を必要とし、見立てがきくのではないだろうか。そんなところだったのでしょうか。忠行は武蔵野にある井の頭池、善福寺池を利用して、日本初の水道「神田上水」を整備しました。その功績を家光公に認められ「主水(もんと)」の名を与えられたそうです。そのまま水道事業の責任者にもなれたはずも忠行ですが、大好きなお菓子職人の道を選び、以降、大久保家は代々主水の名で幕府御用達の菓子司を務めたそうです。お菓子作りにかける情熱は、上水をも整備してしまう。なんとも素敵なお話であります。
徳川家康公が開基した谷中の名刹、日蓮宗本山の瑞輪寺。みなさま谷中を訪れた際は、訪れてみてはどうでしょうか。
瑞輪寺 基本情報
住所:〒110-0001 東京都台東区谷中4丁目2-5 Google Map
アクセス:東京メトロ千代田線「根津駅」「千駄木駅」、JR・京成「日暮里駅」からどうぞ
電話番号:03-3821-4373
HP:https://jiunzan.zuirinji.nichiren-shu.jp/