お線香の作り方紹介 製作体験もできます!~香源東京銀座本店のお香コンシェルジュがご説明いたします~
香源News2020年3月23日

お線香の作り方紹介 製作体験もできます!~香源東京銀座本店のお香コンシェルジュがご説明いたします~

お線香の作り方紹介 製作体験もできます!
~香源東京銀座本店のお香コンシェルジュがご説明いたします~

 

目次

1.はじめに ~お線香の作り方~

2.日本のお線香はどこから?

3.お香とお線香って何が違うの?

4.お線香の材料

5.お線香づくりの工程

 1)香りをデザインする

 2)製粉

 3)調合・混合ふるい

 4)玉練り(こね)

 5)押し出し・盆切り

 6)生付け(並べ)・胴切り

 7)乾燥・板寄せ

 8)包装

6.おわりに

 

1.はじめに ~お線香の作り方~

リラックスタイムやお寺や仏壇、仏事やお墓参りには付き物のお線香。ですが、お線香の作り方まではご存知ですか?今回はその作り方の解説と、お線香のちょっとした知識を紹介していきたいと思います!ここだけではとても語りつくせませんので、どうぞ最後までごゆっくりお付き合いください。
また、香源のお店では実際にお線香・煉り香・匂い袋をスタッフと一緒に作っていく体験講座もありますので、ぜひこの記事をご覧になってからお越しくだされば、より深く楽しめるかと思います!詳しくは一番最後でご紹介いたします。

2.日本のお線香はどこから?
お線香いろいろ

普段からお線香をお使いの方も、いつものお線香がどこでどうやって作られているかまでは知らずに使われている方がほとんどかと思います。メーカーの本社?かと思いきや実は、全国のお線香の70%以上は同じ地域で作られているのです!それが兵庫県・淡路島です。
日本でお線香産業が盛んになったのは江戸時代で、大陸伝来の「竹芯香」の製法を日本式「線香」に改良して受け継いでいました。当時のお線香の最大生産地は大阪・堺で、1850年、田中辰蔵という人が淡路島に線香づくりの技術を持ち帰り、冬場の農閑期の仕事に線香づくりをあてたのが淡路の線香産業革命のはじまりと言われています。

3.お香とお線香って何が違うの?
お線香(スティック・コーン・渦巻き)

まずここで皆さんに知っておいていただきたいのが、”お香もお線香も同じもの”ということです!呼び方が複数あるだけで、実際は特に区別はないのです。なので、ご自分が本当に好きな香りや、良い香りだと思うお香を仏様にもお供えして、心からリラックスして手を合わせてみてください。

4.お線香の材料
お香の原料(タブの木・白檀・大茴香・乳香)

いきなりですが、お線香には大きく分けて2種類あります。ひとつは杉の葉で練った、よく煙るお線香。もうひとつは香原料と椨(たぶ)の木の粉末で練った、よく香るお線香です。
杉の葉のお線香は、山で採れる杉の葉を粉末化して水で練っただけの簡単なものです。皆さんがご家庭で使われているお線香は、椨粉(たぶこ)と色々な天然香料・スパイス・漢薬香料(漢方にも使われている良い香りの薬草類)等を練り合わせたもので、独自の香りを表現するために職人が心血を注いで編み出してきたレシピを基に調合されています。なので杉線香より材料費と手間がかかっているのです。
椨粉とはお香を線状に形作るために使う、いわゆる「つなぎ」の素材です。これと香原料を混ぜることで、一本あたりのお線香に含まれている原料の量のバランスをとりながら綺麗な形のお線香に成形できているのです。逆に、椨粉を使わなくてもお線香自体は作れはしますが、原料のみでつなぐと非常に折れやすく、匂いのキツい煙たいばかりのお線香になってしまいます。また椨粉はお線香や抹香にしか使わない素材なのがポイントです。

5.お線香づくりの工程

1)香りをデザインする

お線香づくりはまず、香りをデザインするところから始まります。白檀や沈香、漢薬香料などを混ぜれば古典的なお寺っぽいお線香になり、お花の香りなどを表現するならお花そのものを原料にしたりエッセンシャルオイルなどの天然香料や、現代科学で新たに生み出した合成香料を混ぜたりして作られると現代的なお線香になります。
でもここで問題なのは、無数にある香原料をどのくらいの分量で、どの程度の比率で混ぜ合わせるかです。これはアロマの世界とも共通の悩みどころで、たとえば「藤の花の香り」のお香を作ろうと思っても、藤の花の粉末やオイルを使っても想像している通りの藤の花の香りにはなりません。なぜなら、お香は火を使って焚かなくてはならないからです。さらにお花は生花の状態と枯れた後の粉末の状態でも香りは違います。オイルにしても、たとえ植物園の広大な敷地で藤を大量に栽培し採取して精製したとして、残る精油は雀の涙です。だから一般に使用できる製品として流通していないのです。
ではどうやって藤の花の香りを作り出しているのかといえば、そこは職人の知識と経験で原料同士のデコボコした個性を組み合わせ、できあがったパズルが”限りなく藤の花に近い香り”になっているのです。なので、香りのデザインは繊細微妙でとっても難しいのです。

2)製粉

お線香を作るための材料は、全て香原料の粉末とオイル、もしくは炭粉などです。なのでお線香を作る前にまず原料を粉にする必要があります。
昔の作り方だと「薬研(やげん)」という舟型のすり鉢と、「薬研車」という円盤の中心を一本の棒が貫いたものを組み合わせて使って原料を粉末に磨り潰していました。これはお香の道具というより、漢方薬屋さんで使っているイメージがわかりやすいかもしれませんね。

3)調合・混合ふるい

ここからは最初にデザインした香りを、いま粉にした原料同士を混ぜ合わせて調合していきます。ここでの分量を間違えると想定していた香りと全く異なった香りになってしまうので、しっかりきっちり測って投入されます。また、この段階でお線香に「色」をつけたりします
なぜ色をつけるのかというと、またお線香の”香りのイメージを色で近づける”ためなのです。匂いを感じ取る嗅覚は脳の中枢と密接な関係で、視覚のイメージと連動して香りを捉えたりすることもあります。なので、バラの香りのお香は赤や紫、お茶の香りなら新緑や深緑、空や海をイメージした香りなら水色や藍色などで表現するのです。
お線香は原料をそのまま練り合わせてもだいたい茶色っぽいものにしかなりません。なぜならほとんどが木片か草で出来ていますので、みんな同じ色では作る方も実際に焚いて使われる皆さんも見分けがつきません。なので色付けは見分けのためも理由のひとつなのです。ちなみに使っている染料は天然のもののみで、日本のお線香は体に害のあるものは入れてはいけないと厳密に決められています
調合で適正量の原料が投入されたら、次はこれを混合機で混ぜ合わせてふるいにかけ、成分を均一化します。これをしないと次の段階で中身のかたよった塊になってしまうので、最終的なお線香の成分にもムラができてしまうのです。

4)玉練り(こね)
お線香の玉練り

ここからがお線香づくりの目を引くところです。この玉練りは、調合してふるいにかけた原料をドラム型混合機に投入し、それにお湯を加えて練っていきます。この過程で粘土状になった原料の塊を「玉」と呼んでいます
玉の出来は職人の腕前のあらわれるところで、ただこね回すだけでなくて感触を確かめつつ最適な状態を見極める技術には確かな経験がものを言います。この玉は長時間こね過ぎたりお湯を注ぎ足し過ぎたりすると、レシピ通りに再現できない場合もあるので気は抜けません。そして30~40分ほど練った、いい塩梅に仕上がった玉を取り出して次の工程に移ります。

5)押し出し・盆切り
お線香の押し出し機

混合機から取り出された玉は、次に押し出し機に投入されます。この押し出し機の役目は、いうなればトコロテン押し出し機と同じです。油圧で玉を潰して押し出し、隙間から線状に垂れてくるお線香を盆板ですくい上げ、端の部分を切り落として既定の長さに揃えます。この切り揃えるのが盆切りです。
お線香の押し出し機2
口では簡単に思えますし、目の前で見ていても職人は簡単そうにこれをこなしていきますので錯覚しそうですが、本当はとんでもなく難しい熟練の技を要する作業なのです。
江戸時代のころは油圧機などはないので、この作業は自重を使った二人一組の人力押し出し機を使っていたそうです。一人は体重をかけて玉を押し出し、もう一人は盆板で受け止めるという、ペースの乱れの許されない高度な連携が必要な作業でした。機械式になったとはいえ、昔も今も職人技に支えられて成り立っている工程なんですね。

6)生付け(並べ)・胴切り
お線香の生付け

盆板に受け止めたお線香を今度は乾燥用の板に移し替える作業が生付けです。このときに出来のあまりよくない、曲がったようなお線香をはじいて良品だけを残します。さながらヒヨコのオス・メス選別のような早業です。
次は板に敷かれたお線香をサイズ別に切り分ける作業です。これを胴切りと言い、市販のお線香のサイズごとにそれぞれカットされます。すべてが手作業なのに、寸分の狂いもなくキッチリと揃うのも職人技でしょう。

7)板寄せ・乾燥
お線香の板寄せ

仕上げ前の最後の作業が板寄せです。まだこの段階ではお線香は生乾きで、少し柔らかい状態です。このまま乾燥し続けるとお線香は湿気が飛んで、その水気の分だけ縮んでいきます。なので乾燥しきる前にお線香同士を板の上で寄せて、乾燥しきったときの歪み・曲がりを隙間をつめて押さえるのです。
ここまでくればあとはお線香を寝かせて乾燥させる段階です。乾燥板を専用のコンテナに差し込み、何段も重ねて乾燥室に入れられます。乾燥は夏場なら3日ほど、冬場は10日以上を要します。このとき乾燥室は風が循環している状態で、昔ならば淡路島の西風がこの役目を担っていたということになります。
ちなみに使用している乾燥板ですが、これは実は特別な素材は何も使っていない、ただのダンボールの板です。湿気たお線香は早く乾燥させないとカビてしまいますので、吸水性が高く、軽くて安価で用意しやすいダンボールを大量に使用しているのです。なので当店の体験講座でも、ダンボールを敷いた上にお線香を置いて持ち帰りいただいております

8)包装
お線香の包装

最後にお線香を束にしてから包装して完成ですが、ここにも職人技が必要です。お線香は実は「何本入り」と明確に販売しているものではないのです。なぜかというと、そのほとんどが手作業で計量されてパッケージされているからです。少ない本数で販売しているものは例外ですが、本来の最低量は数十本まとめて一束で販売するので、あらかじめグラム数を決めて一気に手に取り、違和感を感じたら数本調整して増減して束に巻きます。
この作業の何が凄いかというと、だいたいは一束分を手に取った段階でほぼ正確に適正量、かつ前後する数本の調整が手の感覚だけでできてしまっているところです。もちろんいちいち計量器に乗せたりしているわけでなく、すべて感覚のみでほぼ正確なのが驚きです!

6.おわりに ~自分で作ってみよう!~

いかがでしたでしょうか?お線香づくりと一口に言っても、作っている光景を目の当たりにすることはほぼない世界です。お線香は消耗品なので気軽に使えるものですが、伝統工芸やアートの世界にも通じる高度な知識と技術を要する伝統産業なのです!
もしこれを機会に興味が湧いた方がいらっしゃれば、当店の製作体験講座をご受講ください。昔の職人と同じ工程を本格的に、6種類のレシピから選んで体験いただけますので、お一人様からでも、お友達やご家族をお誘いのうえでもお越しください!香源各店舗にて、予約先着順で随時受け付けておりますので、お申し込みのスケジュール確認は電話予約がもっともスムーズです。ぜひよろしくご検討ください!

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