香源News2019年8月1日
現代人の心に響く「般若心経」の魅力
般若心経(はんにゃしんぎょう)の意味をみなさんはご存知でしょうか?
そもそも般若心経とは何なのかといいますと、元々は「般若波羅蜜多心経(はんにゃはらみったらしんぎょう)」というお経が原点となっており、般若波羅蜜多心経をより簡約にまとめたお経のことです。
般若波羅蜜多心経は、お釈迦様誕生の後に現れた僧により生み出されたとされています。
天台宗、真言宗の密教系や、臨済宗、曹洞宗等の禅系がお唱えするお経ですが、宗派に関わらず般若心経をきっかけに仏教に興味を持たれる方も多いお経のひとつです。
お経の中には観自在菩薩と、修行中の身である舎利子(お釈迦様の弟子の1人)が登場します。
修行中の舎利子に悟りを開くために必要な助言をしているシーンであり、
観自在菩薩は舎利子に以下のような内容を説いています。
今ここに存在している形、現象、全ては空であるということ(空とは実体がないということ)。
この世全てに実体がないのだから、感覚器官で感じる事もなく老いるということも死ぬということもない。
だから苦しみの実体もない。人々が悩み苦しむのは何も知らないから(智慧がないから)。
ありとあらゆることに実体がないという智慧があれば悩むことはない。
私がそもそも般若心経に興味を持ったのは、地元の図書館でみうらじゅんさんが書かれた本「アウトドア般若心経」を読んだことがきっかけです。私自身も般若心経ってどのようなことを唱えているのか知らなかった時に、この本で意味を知りました。(とても面白いのでおすすめです(笑))
今ではサブカルチャーに般若心経が取り入れられるなど、より若い人達が身近に般若心経に親しむことができるようになりました。
また、写経をすることや、般若心経が彫られた数珠やブレスレットを身につけることでより身近に親しむこともできます。
昔の人々にとってお守りとして親しまれてきた般若心経を、これからもお守りとして親しまれるといいなと感じています。