蘭奢待が上野にやってくる!御即位記念特別展「正倉院の世界~皇室がまもり伝えた美~」

みなさん、蘭奢待というものをご存知でしょうか?歴史が好きな方は、聞いたことがあるかもしれませんが、蘭奢待は、奈良県にある東大寺正倉院に収蔵されている、天下一の名香と謳われる香木のことをいいます。正倉院の目録では「黄熟香(おうじゅくこう)」と記され保存されていますが、蘭奢待は優雅な雅な呼び名として使われています。3つの漢字をよく見てみると、なんと!「東」「大」「寺」が隠されていて、なんとも良く考えられている名前だということが分かります。香木の分類では、大分類では沈香(じんこう/沈水香木)ですが、上質のシャム沈香か伽羅ではないかと言われています。

蘭奢待の画像は、こちらから(宮内庁 正倉院HP)
全長156cm、重さ11.6kg 産地はベトナムからラオスにかけての山岳部とされています。

その蘭奢待が、来月(令和元年/2019年)10月14日から上野の東京国立博物館で開催される『御即位記念特別展「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」』で展示されるそうです!正倉院の宝物と法隆寺献納宝物という日本を代表する文化財が一堂に会することはそうありませんので、みなさん、この機会に是非ご覧になってみてはどうでしょうか。

蘭奢待を切り取ったのはあの有名な武将

写真で見ても分かるように、香木沈香は、樹脂が無い箇所はくり抜かれていて空洞になっていますが、それ以外にも不自然に切り取られている個所がいくつか見ることができます。蘭奢待の渡来は諸説ありますが、奈良時代に中国から東大寺を建立した聖武天皇に贈られた品だと言われています。その聖武天皇の崩御後に東大寺に奉献された遺愛品の中の一つだと伝わっています。その名香木は、時代の経過とともに「東大寺正倉院に名香がある」と噂になり、時の権力者たちは、手柄をとった者に対し褒美として香木を分け与えることをしていたそうです。次第に蘭奢待を持つ=天下人という解釈がされるようになり、権力者は蘭奢待を切り取り、香を聞き愉しむようになったとされています。これまで足利義満、足利義教、足利義政、土岐頼武、織田信長、明治天皇らが切り取ったと判明しており、他も合わせると50回以上切り取られたと調査報告が出てきています。

切り取り箇所の画像を見ても分かるように、とても丁寧に大事に扱われていたことが分かります。ちなみに織田信長は、その切り取った蘭奢待をもって茶会を開き、千利休にも断片を分け与えたと言い伝えられています。その時、千利休も香木に負けないくらいの名香炉を持っていたからだとか。その価値を分かる者だけに分け与えていたところから、蘭奢待を持つ権力者は、ただ単に権力を持っているだけでなく、素養が高い文化人だったということが分かります。

香源上野桜木店のベトナム産シャム沈香

蘭奢待と同じ産地のベトナム産シャム沈香(販売も行っています!)

香源上野桜木店にも、蘭奢待と同じ産地のベトナム産シャム沈香など、たくさんの香木のご用意がございます。その他、2階の「寺まち谷中 香りの資料館」には沈香の姿物香木の展示もありますので、東京国立博物館をご覧になった後は、ぜひご来店いただき香りを楽しんでいただけばと思います!

香源上野桜木店のインドネシア産タニ沈香

こちらは、産地・種類は異なりますが、お香の資料館で展示している沈香の姿物です

■御即位記念特別展「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」
■開催場所:東京国立博物館 平成館 特別展示室
■会期:2019年10月14日(月) ~ 2019年11月24日(日)
■休館日:月曜日(ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館)
■住所:〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9 東京国立博物館
■公式HP:https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1968

香源 上野桜木店のアクセス情報はこちらから → 香源 上野桜木店 〒110-0002 東京都台東区上野桜木1丁目10-16 TEL 03-3827-6666

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